306号室実測

大谷 宗之 Noriyuki Ohtani
工藤 賢二 Kenji Kudo
小林 秀和 Hidekazu Kobayashi
306号室実測
イベント
2010. 11. 7 – 11. 21

「実測」という手法を用いて、建築的な視点から306号室を捉える試み。

“実測”という言葉には、どこか遺跡発掘のイメージがあります。そう表現するとノスタルジックな感じですが、現実の実測は、かなり地味な作業といえるでしょう。要するに、対象となるものを測定し、記録する...これだけです。ところが、これが結構難しいのです。なにしろ80年前に創られたものですから、磨り減ったりゆがんだり、ずれていたりと杓子定規に納まらないからです。実測の醍醐味は、実はそうした建築空間の持つクセをどう読み解くか、というところにあります。寸法を測りながら、80年前の大工さんと会話を交わしているような感覚です。一人ブツブツ言いながら作業する姿は、他の人から見るとちょっと怪しい。

Ginza Okuno Building Room-306 Exhibition 2011 カタログより

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